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フラワーアレンジメントに限らず、デザインは、形と色によって構成されています。まったく同じ形であっても、どんなにテクニックが優れていても、色彩が変われば作品の印象は大きく変わります。
フロラシオンでは、フラワーアレンジメントの勉強と併せて、色彩の基礎も学んでおかれる事を、おすすめしています。
特に、フラワーアレンジメントのプロとして仕事をする場合、その作品の花材の配色はもちろんの事、たとえばインテリアとフラワーアレンジメントの色彩や、花嫁のドレスとブーケの色彩など、トータル的なカラーコーディネートの知識が必要になってきます。
では、どのような勉強が必要でしょうか?もちろん色彩学全般を学んでいただくのが理想ではありますが、フラワーアレンジメントのプロを目指す場合、フラワーアレンジメントの特性を考えて、最低限学んでいただきたい事をご紹介いたします。 |
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■ フラワーアレンジメントの色彩計画
フラワーアレンジメント(フレッシュフラワー)で、色彩の計画を立てる場合は、他の分野とは違った問題点があります。
・自然現象に影響される・・・台風や冷夏などで、計画していた花材が入荷しない。
・混色ができない・・・生花を染め上げる技術もあるが、ほとんどの場合、そのままの色を活かす。
・買い置きができない・・・必要な日に、全ての花材をそろえなければならない。
このようなことをふまえると、単位系の表色系(細かな色指定ができる色のものさし)よりも、以下のような表色系やシステムの勉強が、実用的かと思われます。
■ 日本色研究配色体系(PCCS)
世界には、さまざまな色のものさし(表色系)がありますが、どの表色系にも長所や短所があります。フラワーアレンジメントの分野では、上記のように、細かな色指定や混色などをする事ばあまりありませんが、自分を作品のイメージを、色彩で表現できることが大切になってきます。
その点、PCCSでは、色数の目盛りは少ないのですが、トーン表を活用することで、配色調和を求めるのに適しています。配色カードも安価で手に入り、AFT色彩検定や、中学校や高等学校の美術などでも導入されている、デザイン・アートの勉強に、おすすめのカラーシステムです。
■ パーソナルカラーシステム
似合う色の診断に使われているシステムです。まず、ブーケをデザインする前に、花嫁さんはドレスを選びます。その時点で、似合う色の知識があればアドバイスすることができます。
ただ、それだけではなく、フラワーアレンジメントをする場合、このシステムを知っていれば、簡単に作品のイメージを演出することができる配色法として活用できます。
色を4つのグループ(フォーシーズン)にわけるシステムは、感覚的に捉えやすく、現場で役立つ知識になるでしょう。